令和5年度 修業式

2024年3月25日 11時52分

令和5年度の教育活動が終わりました。今年度も生徒たちは自ら考え、進んで行動し、たくましく成長しました。「自立」に向け、一歩ずつ前に進もうとする姿は輝いていました。これも保護者や地域の皆様の温かい御支援と御協力のおかげと心より感謝しております。

明日から春休みが始まります。御家族のみなさまと充実した日々を送り、新年度に向けての準備をしてほしいと思います。4月8日元気に新年度のスタートを切ることを楽しみにしています。

年間、誠にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

 ■ 生徒代表の言葉「夢の実現に向けて」 ■

1年代表  1

 私の夢は医療従事者になることです。きっかけは、私が幼い時に母が怪我をした人の手当てをする場面を見て、人助けに憧れを持ち、人の役に立ちたいと思ったからです。この夢を実現させるために意識していることが三つあります。

 一つ目は責任感を持つことです。責任感はどの仕事にも必要ですが、医療では人の命に携わるため、特に重要になると思ったからです。私は、係や委員会等の自分の仕事を丁寧に行い、役割を確実に果たせるように心掛けています。また、積極的に新しい仕事に取り組み、様々な経験をする中でさらに責任感を高めていきたいです。

 二つ目は論理的に思考することです。なぜなら、医療現場では、論理的に考え、根拠をもって判断することが必要になると思うからです。そこで、論理的に思考するために、読書をしています。読書をすることで様々な価値観に触れ、視野を広げることに加え、語彙力を増やすことで論理的思考のトレーニングに繋げていきたいです。

 三つ目はコミュニケーション能力の向上です。なぜなら、患者さんを安心させるために必須であり、また、医療チームの中で連携をとるために不可欠なものだからです。コミュニケーション能力を向上させるために、日常生活での対話の仕方に気を付けています。具体的には、相手の話を聞く時に笑顔で相槌を打つこと、自分の意見を言う時に分かりやすい言葉を使うことを意識しています。

 これらの力は、二年生となり、後輩ができ、生活や部活動など四月からの学校生活にも生かされると思います。自分の仕事をしっかり行うこと、先輩としての自覚を持ち後輩に優しい言葉掛けを行うことに努め、さらに充実した毎日を送ることが出来るよう頑張っていきたいです。

 2年代表  2

 私は将来、音楽に携わる仕事に就きたいと思っています。私は十年以上ピアノを続けており、今でも音楽が大好きです。私のピアノ講師は五十年以上自分の好きな音楽を仕事にしています。また、音楽は人生に彩りを与えてくれると教わりました。自分の好きなことで人生に彩りを与える。そのような講師の姿に強く憧れを抱き、私も将来音楽に携わる仕事に就きたいと思うようになりました。

 私は吹奏楽部に所属しています。これまで副部長やパートリーダーとして部員をまとめたり、分からないリズムを教え合ったりして、一生懸命練習に励んできました。その中で私は、顧問の先生がおっしゃっていたある言葉がとても印象に残っています。「音楽は目に見えなくて、形にできなくて、だからこそ感じるものがある。」目に見えない感じるものとは何だろう。よく考えました。そして、それは誰かを想う気持ちという一つの答えに辿り着きました。作曲者や演奏者の想い、それを聴く人の想い。音楽には様々な人の想いが込められています。言葉でもなく、音楽を通じて想いを伝えられる。私はそれが音楽の素晴らしさだと思います。

 夢の実現に向けて三年生で頑張りたいことは、音楽の専門的な勉強です。私は昨年ピアノのグレードテストで七級を獲得しました。そして六級からはピアノ講師になるための試験になります。六級を獲得するためには、ピアノの演奏だけでなく、様々な音楽の知識も必要になってきます。来年度、受験生となるので、自分の進路を選択していかなくてはなりません。受験勉強と両立しながら音楽に必要なスキルを身に付け、三年生の間に六級を獲得できるよう勉強に励んでいきたいと思います。そして、将来、音楽の道を歩んでいき、多くの人たちに音楽の良さや楽しさを知ってもらえるように日々努力していきたいです。

■ 終了証授与 ■  

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■ 校長式辞 ■

 目を閉じて、卒業式を思い出して欲しい。今まで知っていた先輩と、ちょっと違う先輩たちではなかっただろうか。顔つきや立ち居振る舞い、歌声も、どことなく風格が漂う出で立ちではなかっただろうか。

皆さんと卒業生が決定的に違うのは、中学校生活最大の決断「進路」を決めていたからです。

 自分の得意なことを伸ばす過程で自己分析をして、夢や目標を立て、コツコツ努力していくことで培った自分の道へ歩みだしている姿です。かっこいいです。

皆さんは、あと12年でそれを決断できますか。

 もう一つは、目頭の熱くなっている、涙をだしている、嗚咽が聞こえる、泣いている先輩を見ましたか?小野中学校で生活した3年間のいろいろな出来事が思い出され、その時々で、笑いあり、涙あり、悲しみがあり、それを仲間と共有し、達成感や所属感を感じ、太い絆をつくってきた関係がリセットされる。目頭が熱くならないわけがない。それだけ、本気で取り組んできた先輩たちの頑張りの証拠を見ることができたのです。

皆さんは、目の前のことを一生懸命、本気で取り組んでいますか。

 先週、小野小学校へ行ってきました。すばらしい卒業式でした。多分、皆さんも、素晴らしい小学6年生で、最高学年として学校を盛り上げて、惜しまれながら、卒業し、中学校へ入学してきたのではないでしょうか。

4月には、その新1年生が入学してきます。自分たちが新しい小野中学校をつくります。どんな自分にして、どんな学校にするのか、大きな目的、ゴールをもって登校してきてください。それが、令和6年度の自立への第一歩です。

今日も、皆さんの「聞く力」は全力でした。ありがとう。

令和5年度の修業にあたり、

「聞く者は、より多くのことに触れ、人生を豊かにする」

を贈る言葉とし、式辞といたします。